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シャイニングのmotoyAliveのレビュー・感想・評価

シャイニング(1980年製作の映画)
4.2
外界から隔離された孤独と極限状態が生むものは狂気。狂気に取り憑かれたものは盲目となり、人を傷つける。そんな人間の狂気を描いたサイコホラー作品。

《あらすじ》
雪が深く積もるため冬の期間は閉鎖されるオーバールックホテル。冬の間、このホテルの管理人として雇われる小説家志望のジャック(ジャック・ニコルソン)。このホテルでは過去、ジャックのように管理人を務めていたものが家族を皆殺しにし、自ら命を絶ったいわく付きでもある。ジャックは妻のウェンディ(シェリー・デュバル)と息子のダニー(ダニー・ロイド)を連れ、ホテルでの生活が始まるが、執筆活動も上手く行かず、閉鎖された空間に身を置いているせいか次第に精神が蝕まれていく。正気を失ったジャックの矛先はウェンディとダニーへ向かっていく…。

《感想》
兎にも角にもジャックとウェンディとダニーくんの演技がすごい。ジャックの徐々に正気を失っていく様や殺すことへの飢えの表情、ウェンディの恐怖慄く姿、特にあの有名過ぎるワンシーンでもあるジャックがバスルームに斧でこじ開けてくる際のウェンディの表情は印象に残る。ダニーくんも愛らしい一面もありながら、撮影当時6歳とは思えない演技は凄い。

そして、彼らの演技に加えて、音楽とカメラワークが恐怖を引き立て、なぜか美しくも感じさせてくれるのがさすがスタンリー・キューブリックと思った。色使いが本当に芸術的。

唐突にスクリーンに映るラストの犬の着ぐるみを着た男は笑った。

ホラーが苦手でも見られるタイプのホラーだった。続編のドクタースリープも続けて見たい。
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