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マルチェロ・ミオのKUBOのレビュー・感想・評価

マルチェロ・ミオ(2024年製作の映画)
3.8
今日は東京国際映画祭最終日。クロージング・セレモニーに続いて、クロージングフィルムの『マルチェロ・ミオ』を観賞。

東京国際映画祭の審査員のお一人で美し〜いキアラ・マストロヤンニさんが、男装してパパのマルチェロ・マストロヤンニになってしまうという、なんとも不思議なファンタジー。

マルチェロ・マストロヤンニとカトリーヌ・ドヌーブの娘として生まれ、女優として偉大な父母の名前が重くのしかかっているキアラは、ある時、鏡に映った自分の顔が父マルチェロに見えて、その時から男装をし、マルチェロと名乗り始める。

上映前の舞台挨拶でキアラご本人が言っていたのだが、本人も母のカトリーヌ・ドヌーブも、実際の友人たちも、実名で出演しているけれど、もちろんこれは脚本に沿って本人役を演じているので、実際とは違います、とのこと(そりゃそうだろうが(笑))。

なにせキアラさんの男装がカッコいい!女子校にいたらモテまくりです。またマジで父マルチェロによく似てる!私は何作かしかマルチェロの作品は見てないんだけれど、キアラさんはドヌーブよりお父さん似だな。

最初はみんな「ふざけている」のかと思っていたキアラのマルチェロは、だんだん本当にお父さんが乗り移ったかのように、周りの人もキアラを「マルチェロ」と呼び、「マルチェロ」と認識するようになっていく。

父の不在と父の名前の重圧からキアラは立ち直れるのか?

もちろんこれはそういう設定のファンタジーをキアラさんやドヌーブが演じているだけなんだけど、本人たちがみんな実名で登場するファンタジーって、なんかパラレルワールド見てるみたいでおもしろい。

カンヌ国際映画祭でも話題を呼んだ『マルチェロ・ミオ』。マルチェロ・マストロヤンニ生誕100年を記念したオシャレな作品です。
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