今年もアカデミー賞の候補作品が続々とリークされる時期に差し掛かると同時に、一年の異常な早さを感じるなと、、
その候補作品の中でも一際下馬票が高そうなのがこの“アノーラ”という作品。
監督は“レッドロケット”のショーンベイカー
前作自体は、メチャクチャハマったというわけではないが、日常の切り取りとユーモア(エンタメとリアルのバランス)が抜群に良くて無駄カットやアップがないので実際にその世界に入り込んでいく作用を起こす最大限の技術が施されているんだなと、、
個人的には見習いたい監督の1人である。
それを今作品も披露されていて、さらに強くそう感じた。
さあ、アノーラは、、
劇場ない爆笑爆笑の嵐
外国の劇場だからということはあるかもしれないが、いまここは映画館なのか?と疑うほど皆笑っていた😆
結構シモネタなお話やブラックジョーク、過激なエロさも多々あるからそこは要注意してもらって欲しいのだが
この作品の主人公のキャラクターや構成上それは絶対欠かせない。
そういったのもすぐ理解できる🙆♂️
ストーリーはストリップ劇場で働く女性とロシアの大富豪の息子が大恋愛をして駆け回ると言った内容。
だ実際が駆け回るのは、ある時ある出来事により逃げ出した大富豪の息子。そんな彼の召使いのような男3人組と主人公女性だ、、
本当に根拠のない自信と通り雨のような成功とそれを踏まえて描かれる絶望と悲しみが
もうこれはもはや映画ではなくて、実際にそういった日常を切り取って映像化しているんじゃないか?という絶妙な演出にのせて描かれる。これはたまらん。
人生の中で誰もが待ち受ける歓喜と絶望
これらをここまでうまく表現できるとは、、
才能が垣間見れる。
あと、印象的なのはキャラクター設定が抜群に良かった
あるシーンで主人公女性と3人のロシア人召使いが押し問答をするところがあるのだがおそらく30分長回し、そこにたくさんのユーモアと彼らのキャラクター性、そして主人公女性の爆発的に揺らぐ通り雨のような成功
それらをこれほどワンシーンに組み込めるなんて、、映画史上観る価値のあるシーンの一つに違いない。
ラストシーンまでの持っていき方も良い🙆
主人公女性がスッと夢から覚めた、現実に舞い戻った、そしてそれに寄り添う新たな物語の始まりを予兆させるような感じ、、
あれだけ暴れ放題強い女性だった彼女の人間的な繊細な一面を最後に持っていくところ、、
絶望だし、ショックだし、、あれだけユーモアに描かれていたのに別にハッピーな展開でもなくただ現実が突きつけられるその意外性というか、求めていたその意外性を魅せてくれたのがもはや嬉しかった。
リアルとエンタメこれの融合が永遠のテーマ
それに一つの答えをもたらしてくれたかのような作品。偉大だ。
確実にR18指定の中ではダントツ最高作品😀
Scotiabank Theatre Vancouver