ゆりな

ANORA アノーラのゆりなのレビュー・感想・評価

ANORA アノーラ(2024年製作の映画)
4.5
大仕事を終え、プライベートも忙しくなくヨッシャー映画館に通い詰めるぞと。

久しぶりにのんびり時間を気にせずできる土曜の二子玉川。観たいのたくさんあるし、映画館通い詰める気だけど……カップル多い映画だと死なない?と思い君に決めた「ANOLA」。本当に最高だった。暫定2025年のベストNo.1。

最高だったよね。そして会社の映画好き同僚の女の子と「観た?観た?」「最高だったよね」と言葉少なくても分かちあっちゃったよね。

「そんな都合のいい話あるわけない(笑)」と感想しているツイート見たら大抵がおじさんで、だよね(笑)って思った。(ごめんなさい)
だってアノーラ、めちゃくちゃ根が良い奴じゃん!
おじさんたち、内面見てから言えよ!何よりまだ23歳だぞ!?と架空の人物なのに友達のように熱くなってしまう自分がいた。
「都合がいいわけ」って笑うおじたち、あなたの周りにいる金持ち小太りおじが日本に出稼ぎに来ているアジア系姉ちゃんと結婚していくのと≒ですからね。

* * *

眩しかった。だってアノーラたち、まだ20代前半ですからね。
ポスターにもなっているラスベガスでノリと勢いで結婚式挙げちゃって、はしゃいで。良いじゃん、SATCとはまた違う華やかさを見せてよ。

アノーラはストリッパーでちょっとお高く見えるけど、クタクタであろう仕事後にタクシーで帰らないし、イヴァンの友達にも年上だからって気取らず仲良くフェアでいる。

「現代のシンデレラのその後」って謳われていたけれど、ジェットコースターみたいだった。前半は爽快で気持ちよく上へ登り、後半はどうなるんだろうと落とされた。

「光 ザクロ 明るさ」。イゴールが誕生日だったのもあるけれど、自分の名前の由来を聞いてくれる人がいるって素敵なことだよ。

観終わったあと、なんだか気分がよくて、歩いて最寄り駅まで1時間半も歩いて帰った。そのあと馴染みのロックバーでビートルズ聴きながら踊って、ジャズバーに1人で行って、最後は渋谷まで繰り出した。あーー楽しかった!

以下ネタバレ


・最後にイゴールと途中までして泣くシーン、「アノーラが体を売るしか能力がなくて、虚しくて泣く」という感想を多く見かけたが、そうなの!?
だってまだ23歳なんだよ!それであんな怒涛の1日があったら、泣きたくもなるし、近しい男性とむしゃくしゃして寝たくもなるよ。
後半どんなに惨めで悲しくて折れない心、素敵だったよ。

・クソが!って終始強く言えるアノーラ、美してかっこよかったよ。会話の返しもユニークだしさ。だからいつかもっと大人になって再婚するときに「昔こんなバカな結婚したの」って笑い飛ばしていてほしい。
ゆりな

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