クリストフォルー

河童のクゥと夏休みのクリストフォルーのレビュー・感想・評価

河童のクゥと夏休み(2007年製作の映画)
4.2
“ドラえもん”を引き合いに出すまでもなく、主人公が異界・異形の存在とあたりまえに日常を暮らす(もちろん、さまざまな事件は起きるのだが)のは、アニメ・特撮ものや児童文学の定番だ。家族やまわりの人々は、それに違和感を抱かないというのが“お約束”だが、本作は、そこを逆手にとって、有りうべき違和感を”現実世界を映す合わせ鏡”にしている。
原作は知らないのだが、少年の家族構成が、まんま『クレしん』なので、感情移入がしやすいところも上手い。
「ぽんぽこ」みたく拡げすぎず、あくまで、少年のひと夏の物語に収めたところも好い。ときどきでいいから、本作のような“境界線上に乗っかった映画”が作られると嬉しいな。
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