ハギマニア諸島

河童のクゥと夏休みのハギマニア諸島のレビュー・感想・評価

河童のクゥと夏休み(2007年製作の映画)
5.0
2017年は『君の名は』や『聲の形』等世間でも何かと話題になった名作が公開されましたが、その10年前に観た本作を急に思い出し久方ぶりに鑑賞してみました。


いやぁほんとコレ名作。
監督は昔のしんちゃん映画を撮り続けていた原恵一さん。
(この頃のしんちゃん映画は神懸かって面白かったです。)
10年前初めて鑑賞した時も確か号泣したけど、今改めて観ても涙ほんと枯れる。

この映画の面白いところは、ある一家の少年が河童を見つけて連れて帰ってくるという非現実的な土台の中で、実際に河童が現世にやってきたら世間はどうなるのか?という現実的な部分を超真面目に描いている点です。
言うならば、1匹の河童のせいで何の変哲も無いとある一家と1匹の犬がエライ目に遭わされるお話です。なかなか描写がリアルで観ていて辛くなる場面も結構散見されます。


世間では好評の評価も多いものの、説教臭いだとかそういう類いの批評もよく目にします。
しかし個人的にこの映画の好きな点は、確かに風刺的なメッセージ性も色濃く描かれているが、『少年が河童と出会った一夏の思い出』があくまでメインテーマであるという点です。



クライマックスでの少年の決断とその様はほんとに名シーンです。思い返せば単作でコレを超える作品は未だ現れてないなぁ〜

てかフィルマークスの評価わりと低いなぁ〜〜笑笑