平成ライダー第5作にあたる『仮面ライダー剣』の劇場版は、ブレイドらの戦いによって、全てのアンデッドが封印されてから4年後の物語となる。
突然だが、筆者には仮面ライダーの定義なるものがあり、ことデザインに関しては、昆虫モチーフやマフラーだったり、石森氏の描く独特の垂れ目や涙ラインなど細かいこだわりを持っている。
そして、敵に改造にされてしまった人間が悲しみを噛みしめてひとり斗う…それが仮面ライダーと信じてやまない。
そんな定義を持つ筆者からしたら、“仮面ライダーを職業”とするなど甘い話。
しかし、デザイン的には『ジャッカー電撃隊』を思わせるトランプマークをベースとしたベルトに、ヘラクレス、クワガタ、カマキリ、クモといった昆虫をモチーフにしたマスク=仮面は、昭和ライダーを思わせる中々の“逸品”と認めたい。
特にカリスはキャラクターも含め、デザイン的にも飛び抜けてカッコいい。
そのモチーフはハートのカマキリでありながらも『アクマイザー3』のザビタンを彷彿とさせ、平成ライダーの中でも上位5位に入るくらいの出来映えである。
時代やテーマは変われど、そうしたリスペクトやオマージュは観ていて嬉しいもので、実は仮面ライダーに限らず石森キャラのルーツや元ネタを探す楽しみでもあったりするのだ。
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