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奇巌城の冒険のmitakosamaのレビュー・感想・評価

奇巌城の冒険(1966年製作の映画)
3.6
奇巌城の冒険といえば、まず思い浮かべるのはどうしてもウルトラマンのアントラー回でのセットの流用を思い浮かべるのは致し方あるまい。奇巌城がバラージの街になったエピソードが一番有名だものな。
確かにオープンセットで巨大な城を作ったのは今の時代じゃ考えられないものな。
そう思い見てみると、意外に城のセットの印象は薄くてビックリ。
むしろ、イランでのロケの方がすごいわ。あの時代にアレだけのロケ組むのは大変だったろうに。むしろ海外ロケなら今の時代の方が楽に出来るとは思う。
でも見てみると、今の時代じゃ出来ない巨大オープンセットより海外ロケの方に、圧倒的絵作りを感じる。

キャストやスタッフが大盗賊から引き継いでいるし続編のように扱われてるけど、実際は物語的な連続性はない。
配役も似てるんだけどね。特に有島一郎の仙人と天本英世の老魔女との戦いは大盗賊のまんま。
あれだ、タイムボカンシリーズのスターシステムみたいなものだ。
大盗賊と同じく宰相が王の反乱を企てる中で話が進む。この辺も一緒。

後半から走れメロスの話に変わる。元々メロスをアレンジしているけど、ここで話がうまくまとまるな。

三船敏郎演じる荒くれ者と、中丸忠雄演じる僧侶との友情が物語の芯になる。

今作は三船プロも製作に関わってるんだよね。
昔はスケールのデカイ邦画が作れたんじゃよ。しみじみ。
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