幕末の戊辰戦争を白石和彌がディフォルメを加えてフィクション化したエンタメ時代劇。19世紀の史実を改変する手法といい、身分制度や権力と対峙する癖の強い連中の姿といい、日本版「ジャンゴ 繋がれざる者」みたいな感じがする。クエンティン・タランティーノに見せたら、かなり気に入るのではないだろうか。
しかし、十一人の登場人物の描き方が弱く(無口な人が多い)、方言がきつい事もあって、肝心のストーリーをあまり把握できなかった。
前半でがっつりハマっていれば、後半のド派手な展開をノリノリで楽しめたと思うのだが、僕には花火と石油に頼り過ぎているように見えて、今イチ乗り切れず。元になっている史実に関してある程度知識がある人は、かなりハマれるのではないだろうか。