三船敏郎が出て来た途端に声でわかったが、最初は桑畑三十郎か、菊千代が軍服着てるようにしか見えなかった。ところが映画が終わる時には海軍将校にしか見えなくなった。作戦が成功したとは言え、既に奪われていた命や作戦遂行にあたって失われた命を思う三船敏郎の痛切な表情がたまらない。映画自体はハラハラドキドキ、まるで「恐怖の報酬」。アッツ島がアリューシャン列島にある島だったことを恥ずかしながら初めて知った、いわんやキスカにおいてをや。昭和18年の作戦であれば、その後また徴用されたり海軍兵であれば戦死した人も多かったのでは。