Dana

兄とその妹のDanaのレビュー・感想・評価

兄とその妹(1939年製作の映画)
4.0
社会や人の決して美しくない部分と、家族のためにまっすぐ生きる人の美しさの両方を描いた一作。

後半くらいになってから話の本筋が理解できてきて、そうすると不思議と面白く観れる。扱うテーマがわりとシンプルなのか、理解しやすくてありがたい。複雑で様々なテーマを扱うようなものよりも、シンプルな話の方が好きかもしれない。


正直に生きるものが損をして、居場所を追いやられる。
囲碁が好きな兄は同じ趣味の部長と仲良くなるが、それを同僚からは悪く観られる。
妹は自分のことより、自分が結婚することで兄が会社でどのような目で見られるのかを考えて結婚を断る。
結局会社でも揉めて辞めることとなる兄は友達の会社に就職させてもらい満州へ行く。
果たしてこの映画はハッピーエンドなのか?

会社帰りに掃除の手伝いを率先してやったり、風邪気味の妻に心配して休むよう言ったり、なかなか優しい男。妻も妹も家族思いだし他者に優しく、いい人間。


ハットと着物とタバコがかっこよかった。
Dana

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