しろくま

エリン・ブロコビッチのしろくまのレビュー・感想・評価

エリン・ブロコビッチ(2000年製作の映画)
4.3
強くて真っ直ぐでキュートな女性エリン・ブロコビッチ。
弁護士とか医者とか専門家の言うことって小難しいしいちいち専門用語を連発するし 何よりその業界での確証バイアスがかかりすぎちゃってて一般人が素朴に疑問を感じても「いやいや この業界ではこれが当たり前ですよ」って小馬鹿にされちゃう。(されたことないけどイメージはそんな感じ😅)

この公害訴訟は「一般人(司法のド素人)の素朴な疑問」とそれを一人一人に伝えたエリンのわかりやすい言葉と情熱がなければなし得なかった勝訴だ。情熱って人を動かすし 多少言葉が汚くたって心のこもった言葉って人の閉ざしてしまった心を優しくノックしてくれる。

まだまだ幼い子供たちが放ったらかしになっちゃったように見えて切なかったしずっと心配だった。
「ママは大企業の悪事のせいで病気になっちゃった子達の助けになってあげたいの」
「そんなのその子たちのママがやればいいじゃん」
「そのママたちも酷い病気なのよ」
長男とのこのやり取りが彼が初めて感じた「社会」なんじゃないかって 成長した瞬間なんじゃないかって このシーン以降ママのことも子供たちのことも応援したくなった。でもホントは僕達だけのママでいて欲しかったんだろうな😢

アメリカの公害訴訟における賠償額としては史上最大とされるこの案件をたった1人で調べあげた彼女の情熱と行動力と正義感。そしてたくさんの人たちに共感して話に耳を傾けた優しい心。凄く素敵な作品でした。
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