ヒュー・グラントは往年のラブコメ時代からファンだけど、こんなに皺だらけになって変な眼鏡をかけていても時に飄々とした魅力をふりまく。実態は、知的ではあるけれど偏屈、偏執狂的なサイコパスなのに。
ヒューをみていて真っ先に思い出したのが、韓国ドラマ『サムバディ』のキム・ヨングァン。とりあえず、あの四角っぽいスタイルの眼鏡には要注意ということかな。現実ではあまり遭遇しないけれど、一時期の流行りだったのだろうか。
まるで大学の講義のように、「宗教とは何か?」を力説するヒュー。ブルーベリーパイに’Hubby' (旦那さん)と書かれたマグカップは若いシスターたちを安心させ家に導きいれる小道具。ボードゲームで視覚化した宗教の違いとか、ヒット曲の下りはなかなか面白く、知的でお得感はあるけど、終盤のプロフェットたちの視覚的イメージが苦手なのでこのスコア。ただ、シスターを演じたクロエ・イーストは、玄関に立った時の姿からエンディングまで細かな感情表現が実に素晴らしく白眉の出来。彼女だけは満点です。