大工の若棟梁茂次(中村錦之助)が主人公、江戸が大火に襲われ両親は他界、多くの人々が何もかも失い途方にくれる
家業を立て直す為奮闘しようとする茂次、そんななか新たに雇った幼馴染の奉公人おりつ(江利チエミ)が家も親も失った孤児たちを連れてくる
とてもそんな余裕はないと追い返す茂次であったが、、、
二部構成で通しで見ると3時間くらいの大作、第一部は100分くらい
江戸の大火によって多くの人々が助けを求めている、復興は進んでいくがお上の救済も十分ではなく依然末端のものは苦しい生活
大人であっても自分らの暮らしを立てていくのに精一杯、孤児たちの不憫さはわかるがそんな余裕はとても持てない
江利チエミが子供達を知ってるものはいないか訪ね歩くんだけど、知っていても知らないふりをされたりする
当然治安も乱れ、苦しい民衆を煽り押し込みを先導する輩も出て来る
中村賀津雄演じる利吉はヤクザ者で、子供達を集め養いながらも悪い道へも導く
江利チエミは子供達に悪影響なのはわかっているが他に行くところもあてもないのでそんな生活が続く
そんな生活を知った茂次は、一度は追い返した子供達ではあるが心境が変化
子供達を救えずして立派な大工の仕事はできないと思い直し、引き取る決意をする、、、ってまでが第一部
取り敢えず第一部だけ見ての感想
なかなか考えさせられる系かも、現在も地震や台風などの災害で大きな被害が出ることがあり、現代にも通じるお話かと
困っている人を助けてもやりたい、だが自分たちを立て直すことが優先で、そんな余裕はない、至極当然の理論なんですよね
子供達を引き取るっていっても全ての孤児を引き取れるわけでもないしキリがない、そんなのはお上の仕事ってのもわかる
第一部のラストでは、それでも、出来る限りは救おう、それが自分たちの為にもなると決意しての終わりです
時代劇ではありますが侍やチャンバラのない作品、中村錦之助もナチュラルメイク
東映にしてはなかなか異色の文芸作品なんじゃないかと
第一部だけだと当然途中なので評価は難しい、その辺りは第二部を見終えてまとめようかと