いち麦

ルー・ガルー: 人狼を探せ!のいち麦のレビュー・感想・評価

ルー・ガルー: 人狼を探せ!(2024年製作の映画)
3.0
「ティエルセリューの人狼」に着想を得た物語とのこと。ゲームが作り出す中世の世界にタイムスリップした家族が、現代へ戻るために人狼を探し出して戦うアドベンチャー風ファンタジー。
件の「人狼ゲーム」に収められたカードのうち最初に役割りが紹介されるのは数枚だけ。あとは映画の山場で分かるという仕掛け。ゲームの中の中世の時代へ取り込まれた家族構成がちょっと訳アリで現代的、そして中世にはまだなかった職業の技が要所要所、意外な形で生かされるのは面白い。中心人物の父ジェローム(フランク・デュボスク)は一家の主人だが白髪混じりで結構老け顔で、祖父ジルベール(ジャン・レノ)といい勝負…最初は紛らわしかった。この祖父に纏わるエピソードがちょっと麗しくて好感。コンパクトな尺で最後まで飽きずにそこそこ楽しめたけれど、スリルが少し足りず緩かったかな。折角だから、この「人狼ゲーム」内にもっとオリジナルな約束ごとがあっても良かったのでは。
村の発明家でピエロという人物が登場するのだが、そのキャラクター像が…。この名前、鑑賞後に思わず調べてしまったよ。
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