このレビューはネタバレを含みます
劇判が最初から最後まで、トゥーマッチだった。なんか仰々しくて気になって仕方がなかった。音量も大きくないか。
でも、映画内で使われているテクノは、結構好み。
少し未来の高校が舞台。人種多様な生徒。そこに現れるAI監視システム。
もっと青い青春映画を期待していたたが、友情の政治の話。
考え始める社会のことと、現実の高校生活のバランスがとてもいい。
コウタとユウを含める5人の友情。なんかあんまり好きになれなかった。ひとり女子もいるけど、なんだろうな、あのホモソーシャル感。5人が重なって抱き合うシーンは、なんか寒い。
コウは在日であることで、自分のアイデンティティを考え始める。そのきっかけが、同じクラスのフミ(祷キララ)だった。
コウにとっては恋愛感情の始まりでもあったが、フミにはない。同志感だろう。それがいい。
この団体が権力に立ち向かうのだけど、とっても左翼的で、デモやら座り込みやら。これが正しいというバランスに見えた。
何も考えていないように見えるユウタ。コウの関係もギクシャクするシーンもあるが、最後まで完全に決別はしない。気まずい感じがありながら、あの歩道橋のシーンはよかったな。
ハトが飛んできたのは偶然か。その後、ふたりは別の階段を降りる。
絵作りはけっこう凝っていた。
卒業式のアタちゃんのシーンは、ミンのスマホの映像というのはいい。聞こえない会話をアフレコするとかも。
映画館を出た後に、スマホを見たら、トランプが大統領になっていた。これはこれでなんだかな。