マーくんパパ

午後の遺言状のマーくんパパのレビュー・感想・評価

午後の遺言状(1995年製作の映画)
3.8
前夜の『ストレイト・ストーリィ』に続き2夜連続で老いをテーマにした映画。軽井沢の別荘地に避暑で訪れた老舞台女優(杉村)とそこの管理人親子(乙羽&瀬尾)、嘗ての舞台仲間で今は認知症の老女(朝霧)がどうしても一目会いたいと能役者の夫(観世)に連れられやって来る。黄昏時の人々がこれまで生きてきた事とこれから生きて行く覚悟と意味を織り交ぜた老境の巨匠新藤兼人が自身に問いかけたとも思える映画。新劇を観てるような雰囲気は杉村春子の為せるわざ⁈ 対比として若さが弾ける嫁入り前の娘の水浴びシーンや村の風習「足入れ式」が新鮮でした。