不穏さがすごい。バブルがはじけて、地震やオウムが起きて、そんな時代の流れを汲んだ不穏な作品だった。とてもおもしろい。
間宮の
「俺が誰だか知ってる?わかんないんだよ、俺って」
「理由はありません、でも僕が殺したんだ」と
あの空っぽな感じの黒い瞳で言われるのがとても空虚でそれが怖い。
間宮のノートに書かれた文字もきっちりとした規則のある
フォントのような(稲川淳二の手書き文字のような)文字だったのも印象深い。
話の最後までどよんと暗くて鈍いラストで、
それが当時の、将来に幸福を望めない時代感ぽかった。
それが個人的には心地よくて、とてもおもしろい映画だった。
エドワードヤンの「恐怖分子」とか雰囲気似てるかなぁ
途中、間宮にブチ切れる警察官がなんだか、声も容姿も大杉漣っぽいなぁと思ってたらご本人でした。大杉漣が出演したかどうか確認できるエンドロールも尖っててかっこよかった