停滞

CURE キュアの停滞のレビュー・感想・評価

CURE キュア(1997年製作の映画)
4.5
普通に見惚れるわ、長回し、横移動、引きの画面、ラストショットはもうね、満足。
ジャンルとしてはサイコサスペンスと言えるが、催眠術という間接性が展開を収縮させるでなく、間宮を追いかけ迫るも藁を掴むように彷徨い続けるカメラの運動として映画に昇華されている。

一番好きなシーンは女医の診察かな。あの水を入れてる引きのショット、そして背後で流れる心臓よりちょい早めのビート、女医の心を読んだかのようなやり取りの中で教唆の一端が垣間見えたかのような興奮。水が印象的だ。

amazonのレビューで催眠術について少しだけど読んだけど、知ると間宮の行動の意味が見え隠れする。火を見つめさせるのは凝視法だとか不意をつくのは驚愕法だとか、これ今考えてみるとそういう術が映画にも組み込まれていたんじゃないかな、なんてね。
停滞

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