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男性・女性のkentaのレビュー・感想・評価

男性・女性(1966年製作の映画)
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60年代のフランスを少し掴めた気がする。当時の若者は世界の状況を真剣に考えていたイメージがあったが、世界のことはわからないみたいに言う若者がでてくる。案外今と変わらないのかもしれない。
マルクスとコカコーラが印象に残る。革命に憧れつつ、アメリカの文化に憧れるという、一見交わることのない2つの欲望が共同して作っていたのがその時代なんだろう。
どうして男はいつも不機嫌だったのだろうか。そして革命という理想と裏腹になにか寂しく、生気なく見えた。彼は世界に向けられた、世界を変えるという意志、欲望があった。でも男と女という関係に立たされたら、それは向かいどころが見えなくなり、革命家は女の前では苦しむ1人の男となっていた。なぜかわからないけどそれが印象に残る。
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