今日の東京国際映画祭は、浅野忠信主演『レイブンズ』
主演を差し置いて、瀧内公美って、すごい女優だなぁ、と(毎日出演作見てる!)
実在の伝説の天才写真家・深瀬昌久の実話に基づく作品。
1960年代、北海道の写真館の長男として生まれた深瀬は、厳格過ぎる父から逃げ出し、東京で写真家への道を目指す。
永遠のミューズである妻ヨーコとの出会い。
酒と女とドラッグ。
狂気と紙一重の天才は、自身の分身である「カラス男」を生み出し、カラス男は深瀬の命を削るように、安定を嫌い、混沌と破滅ギリギリの芸術へと追い込んでいく。
この「どろんとした」「逝っちゃってる」ような深瀬の「眼」を表現した浅野の演技がすごい。この浅野の「深瀬」と絡み合う瀧内の「ヨーコ」がすごい。この2人のコラボレーションあっての本作だろうな。
監督は外国人監督のマーク・ギルさん。よく昭和の高度成長期の頃の日本のデタラメなエネルギーや、日本の田舎の家族感なんて描けたなぁと感心する。そこにある「昭和」って、偽物じゃなくて、そこを生きてきた世代の私が懐かしく共感できるのだから。
『レイブンズ』は来年2025年3月上映予定です。