ヤクザ組織の実家からドロップアウトして、ノーパン喫茶のバイト生活を開始した女子大生(寺島まゆみ)が、構成員(石津康彦)に居場所を特定されてしまう。奔放な女子大生の人生模様を描いている、日活ロマンポルノ。川崎善広第1回監督作品。
自殺した母親の哀しみを背負っているヒロインが、友人(安西エリ)と一緒に独立の道を歩もうとするのだが、訳ありの構成員が介入してきて、ナンタラカンタラの流れ。春休みの物語なので、学園生活の風景は登場しない。
箸にも棒にもかからない平板な人情劇だが、ノーパン喫茶を利用する男性客のムラムラ模様と、構成員役を演じる石津康彦の佇まいに牽引力が備わっている。2人組ヒロインが身長差のある凸凹コンビというところも、どこか桃尻娘を想起させられる。
フラッシュ効果を利用した安西エリの濡れ場と、フォギー効果を利用した寺島まゆみの濡れ場が、脳裏に焼き付く。ヒロインの立ち位置を「心の傷を癒やしてくれる女神」へと着地させていく、王道パターンもまた見事に決まっている。