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ファーゴのおーつのレビュー・感想・評価

ファーゴ(1996年製作の映画)
4.7
他人の不幸は笑っちゃいけないのに笑ってしまう。人間の嫌な本質を引き出される不思議な映画。
"もう観たくない"と感じても、結局このなにもないアメリカの田舎町「ファーゴ」に戻ってきてしまう。この独特な雰囲気を作り出してる時点で傑作ですよね。

まず私の好み的に、「笑いを取りにくるバイオレンス」は苦手なんですよね。拷問や殺されていく人を面白く描いて、それに面白いと感じてる自分を見つめ直すと、
「こんな残虐なシーンで笑ってる自分って平気なのかよ?」
って考えてしまいます。特に「イングロリアスバスターズ」でも感じました。

この「ファーゴ」はグロいから笑えてくるというものとは違うんですよね。
たしかにグロいです。
でもそこが笑えるんじゃない。

上手くしようとしてるのに、死体ばかりが増えていく。
この他人の人生が気持ち良いくらいに転落していく様が楽しいんです。

なんか他人の不幸を見て笑っている自分。人間がもつ嫌な部分を引き出されてしまうんですよね。

100分の上映時間でどんだけ田舎町の雪が赤く染まったことか、

アカデミー脚本賞とっただけあって、他より頭ひとつ抜けた映画なのでお勧めです。

ドラマ版はいま途中まで観てますが、映画を先に観る方が良いと思います。

100分でここまで描けるのに、
1時間が10話もあったらどんなるんだよ!っていう楽しみ方ができるので。