何回背筋凍ってんの!ってくらい発する、
「背筋が凍るなあオイ」
という同じ台詞の反復によって、主人公の体感や心理を観客の潜在意識に刷り込ませる演出方法は、すんなり受け入れてくれる人には効果的で、まだ気持ちが入り込めていない状態の人には斜に構えられてしまう、博打のような手法だと思った。
松田龍平の口をあまり動かさない喋り方が、それらしさの役作りか、元々の癖か、どちらにせよハマってる。ああいうキャラクターは主人公にとっても観客にとっても心の拠り所になって結構大事。
佐々木蔵之介の役がラスボス感を匂わせておいて、呆気なく存在がフェードアウトしてしまったのが惜しいところ。
あの年頃で声変わりしてない中坊彼氏はなんともキモイ。
刑事物のサスペンスドラマのようで、実際のところは人間ドラマだった。