KUBO

今日の空が一番好き、とまだ言えない僕はのKUBOのレビュー・感想・評価

4.5
今日の東京国際映画祭1本目はコンペティション部門ノミネートの 『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』。『勝手にふるえてろ』『私をくいとめて』の大九明子監督作品だ。

まさか大九明子で泣かされるとは思わなかった。

看板は河合優実なのだろうが、伊東蒼ちゃんが凄すぎる。彼女の演技には引き込まれた!

ジャルジャルの福徳秀介原作小説の映画化ということだが、原作未読、前情報全くなしでの鑑賞。

大九明子の作品は心の琴線に触れる。

アウトサイダーの男の子と女の子の出会いは、運命の出会いのようにハッピーオーラ満開で「大九明子らしくないじゃん」とか思っていたら、後半一気に重くなる。

出会ったふたりはお互いに親や祖父母の喪失という哀しみを抱えており、この「命の喪失」という大きな波に2人は翻弄される。

どうやら原作とはラストが違うらしい。それは大きな違いらしいのだが、大九監督は2人の未来を観客に委ねたいと語っていた。

『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』は来年4月一般公開予定。大九明子の新しい傑作です。

*上映終了後、大九監督とお話ししていたら、なんと大九監督は大学生の頃、おなり神信仰の研究をされていて、宮古島にも来てくれていたそう。大九監督から「親近感が湧きました」と言っていただいたが、こちらこそ親近感がアップしました!😊
KUBO

KUBO