このレビューはネタバレを含みます
家の中での家族の様子や過ごし方というのは通常、その家族しか見ることのないものだからこそ、覗き見しているような、わたしも家族の一人として考えさせられるような、不思議な感覚になった。知らなかった現実がたくさんあった。
25年間年々ひどくなっていた症状が、たった3ヶ月入院したことで、会話が通じる状態にまで回復したことが衝撃的で印象的だった。
何が幸せなのか、人によって異なるとは思うが、彼女が果たしてあの一生で幸せだったのかと考えると、私はすっきりしなかった。周りが気付いた時にプライドなんか捨てて、医療につなげるなど動くことが、本当に彼女を想うということではないかと思った。あまりにリアルな家族の姿に私が何か意見を言うのは烏滸がましいと思うけれど、父と母が、誰かを頼るということがもう少しできていたら、あの家族には違う未来が待っていたのかもしれないと思った。