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アリス・クリードの失踪のRのレビュー・感想・評価

アリス・クリードの失踪(2009年製作の映画)
4.4
おおおおもしろい!!! これむかーし劇場で見てビックリした記憶が。このたび2回目。やっぱ面白かった! 僕のように小規模でタイトなサスペンスが好きな人にはたまらない作品やと思われる。もう一つとある別のジャンルが好きな人にも勧めたいが…ネタバレになっちまうのでゆえません。黙々と淡々と手際よく、男たち2人が何やら犯罪の準備らしきことをしてるシーンから始まる。ふたりはある女を誘拐し、猿轡をつけベッドにくくりつけて丸裸にし、写真を撮って身代金の要求とともに両親に送りつける。アリスクリードの誘拐である。最初の10分はまったくセリフなく、テンポの良い編集で状況設定を一気に描き切り、そこから始まるサスペンスに登場人物はたったの3人、完全に3人。富豪の娘アリスクリード、誘拐犯のダニーとヴィック。ストーリーについて語れるのはホントここまで。これ以上触れようとすると、二転三転四転五転次々に起こる予想外な展開のネタを明かさねばならなくなる。え! マジで! ええっ! そーゆー話⁈ えええ!!! ってなること必至。予告編も見ない方がよろしい。ネタバレしてるよーーー。とはいえ、展開の意外性のみが売りの、二度目見たらおもんないタイプのペラペラどんでん返しモノでもない。これは2回目見てもとても楽しめたわたくしが保証しましょう。ツイストの多いトリッキーな展開のなかに、色濃い心理的ドラマがちゃんと効いているのです。お堅くややこい社会ドラマみたいなのはナシで、ピュアにエモーショナル。人間の欲望があり、思惑があり、愛があり、裏切りがあり、悲劇がある。深い深い悲劇が…。全編、緊張の糸がはりつめていて、一発一発の銃声に、どれほど驚かされ、どれほど感情を乱されるか!やられたーーー!!! いくつかのツッコミどころはあるけどね! まぁ3人とも内心大変に動転してる人たちなんで、大目に見てあげようよ。オドオド情けないマヌケだけどキュートでスウィートなダニー君演じるマーティンコムストンのダメンズっぷりには心からぐはーってなるし、エディマーサンが情感豊かに演じる漢ヴィックのラストのハートブレイクと悲しみの涙にはおえーってなるし、囚われのアリスクリードを全裸やら放尿やら含め体当たりで演じるジェマアータートンの強かさにはおおーってなります👏 素晴らしいスリーサム! 最後までまったく緊張を途切れさせない見事な展開と演出に前のめりになってもーた! 個人的に、本作の求愛シーンはホントに生々しく、ハートフェルトで、大好き。ああいうキスこそ好きです。全然有名じゃないし、話題にもあがってるの見たことないし、大変に地味な作品であるとは思うけど、是非とも多くの人に一度見てみてもらいたくあります。とても純粋にハラハラびっくりできるし、結構おもしろいと思うよ! そして、アリスクリードの失踪💡
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