ぽち

アポカリプスZ ~終末の始まり~のぽちのレビュー・感想・評価

3.3
原作が小説家のマネル・ロウレイロのブログからスタートしているので、エンタメ色が強くテーマは甘いものの、ゾンビではなく、そこから逃げようとする人間模様に焦点を当てた構成は上手く、普通のゾンビ物のワンランク上を行く味わいのある作品となっている。

パンデミックとなったコロナを下敷きにしている所など、そのウイルスの発生などは丁寧に説明されているのだが、ゾンビ化した人間の設定はあいまいで、やはりツッコミ所はあるのが残念。

でも、今作の陰の主役である猫様「ルクロ」がもうかわいいったらありゃしない。
世界で一番多いと言われている、ありふれたキジトラ猫だが、その自然な仕草は見ていて癒されるレベル。

主人公はやられちゃっていいから、ルクロは助かって!と思って見たのは私だけではないはず。

いかにも「続く」という終わり方だが、小説はシリーズ化しているそうで、二巻「Dark Days」三巻「The Wrath of the Just」が出版されている。今作がどこまで映画化したかは未読なので分からないが、続編はかなり期待できそうで楽しみだ。



余談。
主人公もルクロに甘くて、超かわいがっているのがよく分かり、猫好きには響くものがあるのだが、これ、ツンデレの方が盛り上がったでしょ。

主人公はいやいやだが猫を連れて行く。人に聞かれると「非常食」ぐらい冷たい扱い。

でも、絶対に守り通す。命を懸けて「非常食猫」を守って、それでも冷たい態度。
でも、ルクロはさりげなく足に頭突き(好きって表現)をして、声を出さない鳴きまね(これも好きって猫語)をする。

あ、泣けるわ。笑
ぽち

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