春21号

青春デンデケデケデケの春21号のレビュー・感想・評価

青春デンデケデケデケ(1992年製作の映画)
4.4
ずっと観たくて探し回っていたら地元のTUTAYAにて発見 灯台下暗しとはまさにこのことですな

先に原作を読んでいたのですが原作に忠実で、でも受ける印象は大林節が効いていて違うのだけどやっぱり最後は原作同様切なさが溢れてくるというか
いや切なさも映画版の方が上だと思う。

80年代後半から開拓してきたとにかく間を詰めて詰めてカットを入れまくる大林演出が炸裂した前半から畳み掛けるように面白い、全くだれない
この辺ってもしかしてシン・ゴジラに影響与えてるんじゃない?
セリフも早口な上に方言だから一部聞き取れないんだけどそれもよしなんだよな
説明台詞をあえて不自然なままドッカンドッカン入れて演出の一部にしてしまうのは流石だ。
虚と実が入り混じる演出もまぁ〜慣れてない人からしたらなんじゃこりゃ?だろうけど大林作品好きにはたまらない

青春の波がロック音楽のように押し寄せてくる映画だがその中でもお気に入りは女の子との海のシーン
水着で平気で男の前を歩く女の子にドキドキ食中毒など何のそのな食事シーンにバクバク
夏なのにどこかひんやりした演出が効いてきて忘れられないシーンになっている。

そんな青春シーンから一転、文化祭が終わってからの展開もすごい
ここだよ 青春で1番描かなきゃいけないのは
祭りからどうやって抜け出すかが青春の醍醐味なのかもしれないな
僕にも覚えがある。
ここを描けてこその青春映画なのかも知れないな

Digレーベルさん次の作品はこれで決まりましたよ
HDリマスターが急がれる作品の1つです。
春21号

春21号