Rin

昼のアポロン 夜のアテネのRinのレビュー・感想・評価

昼のアポロン 夜のアテネ(2024年製作の映画)
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母を探すプログラマー、優しいサイキッカー幽霊の力を借りて圧倒的成長を遂げる──東京国際映画祭2024アジアの未来部門。私はピリピリしている人のことがしっかり嫌いなので、まずはピリピリしている人が成長してピリピリしなくなる映画で良かった。母を探して地中海に面した都市シデに辿り着いたプログラマーのダフネは、サイコキネシスを操ろうと頑張る優しい幽霊の力を借りて母と再会する。幼い頃に自分を捨てた母を認められない思いから、ダフネは周囲に対して刺々しい言動をとってしまうが、この世には様々な事情というものがあるんだなぁという小並感を獲得することで、彼女は過去の自分を含めた彷徨える魂たちを送り出していく。葬送しようよsoul, soul。ほどよくコミカルな独特の空気感が心地よい佳作でした。
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