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棺の家のpikaのレビュー・感想・評価

棺の家(1966年製作の映画)
4.0
オープニングからセンスが良すぎる。音と合わせたカッティングが至高。「シュルレアリスムとは何か」→「夢や共感とかそういうやつ」というのを一瞬で表現したかのようなモンタージュが最高。パペットに手を入れるとスーンとズームしてミニチュアの劇場へ、その次にカットが変わるとハムスターのドアップ。めっちゃかわいい。パペットがハムスターを愛でまくる愛くるしさにキュンキュンしてるとポコスカ始まる凄惨な暴力の応酬。ギャグ漫画のようにポコポコ叩き合っているとユーモラスでプススと笑えるのだが要は殺し合いなので冷静になると恐ろしい。人間の卑劣な欲望と相手を傷つけても止まらない憎悪。見えている印象は可愛らしく愉快な画面なのに少し思考すると浮かび上がってくるという構成が素晴らしい。直接的に描くよりも強烈。超ツボ。
ドタバタギャグのようなコミカルな音響も楽しいし、パペットの動きもめちゃくちゃかわいい。何度でも見ちゃう。
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