“もしもどちらかが死ぬなら、死ぬのはあなた。”
ランティモス監督のパートナーアリアン・ラベド初監督作品。初期ランティモス作品を思わせるような不穏さと、構図や色合いの美しさが既に光る。共依存関係である姉妹と彼女たちの母親だけで紡ぐ物語。
個人的に“ファルコン・レイク”に近いような青春に潜むホラーの雰囲気を感じてとても好きだった。死というものは思春期にとってあまりにも近く、同時にあまりにも遠い。なぜ彼女たちが10ヶ月差の姉妹なのか(短すぎない?)、とか彼女たちの顔立ちが違うこととかは敢えて物語の中では触れられなかったけれど、その細部の設定に宿るものこそがこの映画全体の雰囲気を作り上げていると思う。