ドルフィンキック

ダイ・ハード2のドルフィンキックのレビュー・感想・評価

ダイ・ハード2(1990年製作の映画)
5.0
あの大興奮&大感動した、第一作目の「ダイ・ハード」に、第二作目の「ダイ・ハード」は、どれだけ、迫れるのか?もう、ワクワクしながら、観ていたのを憶えています。
 
さて、本作の感想ですが、流石に、大傑作の前作よりは、アクションも、ストーリーも、劣りますが、でも、「ダイ・ハード」の続編としては、十分に、及第点の出来で、とても楽しめました。

何故、及第点かと言えば、「限定空間」、「孤立無援」、「クリスマス」、「機転を利かせた知恵やアイディア」、「妻のホリーやテレビレポーターや黒人の警官など、前作で、お馴染みのキャストの再びの出演」などなど、ちゃんと、「ダイ・ハード」のお約束を守ってくれたことが、良かったですね。

やはり、「ダイ・ハード」は、戦いの空間を広げ過ぎたり、行動範囲を広げ過ぎると、切羽詰まった緊迫感がなくなったり、ストーリーが、散漫になったりするので、ダイ・ハードならではの面白さが半減してしまいます。

なので、本作でも、前作同様に、限定空間内での戦いならではの「ハラハラドキドキ感」や「緊迫感」を終始持続したままで、ストーリーが展開したので、最初から、最後まで、手に汗握りながら、楽しめました。

あとは、何と言っても、ジョン・マクレーン刑事がピンチになり、知恵を絞って、切り抜けて行く展開が、実に、面白いですね。
銃が手元にない。さあ、どうする?と思ったら、ベルトコンベアを動かして銃を手に取ったり、輸送機のコックピットに、手榴弾を投げ込まれて、さあ、どうする?と思ったら、間一髪パラシュートで飛び出したり、ガソリン漏れした地面に、ライターで火を点けて・・・。などなど、「なるほど、今度は、そう来たか!」って感じの機転の利いたアイディアや捻りがあって、上手いなと感心しました。
もちろん、エンドロールの音楽も、前作同様に、ヴォーン・モンローのクリスマスソング「レット・イット・スノー」で、最高でした!!!!!

テレビ番組で、映画評論家みたいな人も、仰っていましたが、出来れば、三作目までは、「限定空間」、「クリスマス」、「孤立無援」など、ダイ・ハードのお約束を守った作品にしてほしかったと強く思いますね。

「沈黙の戦艦」に先を越された影響で、本家、ブルース・ウイリス版の豪華客船を舞台にした、海洋版ダイ・ハードが実現しなかったのが、悔やまれますね。もし、第三作目の脚本変更がなければ、「ダイ・ハード」シリーズの方向性、シリーズの流れは、大きく変わっていたのではないでしょうか。「陸」、「空」、「海」をテーマにした、限定空間が舞台のダイ・ハード三部作を完成させてから、それ以降は、さあ、今度は、市街地で・・・。って流れが、一番理想的だったと思います♪