旅するランナー

悦楽共犯者の旅するランナーのレビュー・感想・評価

悦楽共犯者(1996年製作の映画)
4.1
【性癖賛歌】

ヤン・シュヴァンクマイエル監督レトロスペクティブ@アップリンク京都。

格調高く鳴り響く音楽。
登場人物たちそれぞれのテーマ曲みたいな感じです。
チャイコフスキー:交響曲第4番第1楽章:ニワトリ男
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジア第10番:女子アナ
レオンカヴァッロ:ラ・ボエームよりTesta adorata:ヒゲのおっちゃん
まるで讃歌のようです。
 
低俗な儀式。
手作り感満載の稚拙な道具。
おのれの悦楽のために、人はここまで一生懸命になれるものなのか。
シュヴァンクマイエル監督も、嬉々としてやりたいようにやったんだろうな、きっと。

この作品は最低だと思う人と、最高だと思う人の両極に分かれるかもしれません。
ただし、見てはいけないものを見てしまった時点で、もう貴方は共犯者なのです。
すっぱり諦めて、シュヴァンクマイエルの陰毛、いや、陰謀に巻き込まれましょう。
それでは、次の日曜日に。