Kurita

サンセット大通りのKuritaのレビュー・感想・評価

サンセット大通り(1950年製作の映画)
3.8
ビリーワイルダー監督作品の中でも傑作名高い作品ですが、これこそ"現代的"としか言いようがないテーマ。

過去の名声をわすれられず年を重ねることが受け入れられない女優と、名声を求めるも才のなさに気付き始めている脚本家。
ふたりは利害関係が一致して同棲するが。。

先日亡くなったデビットボウイ"fame "でも歌われてるように、名声は人を狂わせることは今では一般常識になってるけどこの当時は多分そうではなくて。だからこそ彼女が狂気に取り憑かれたラストシーンは衝撃的だし悪夢のように感じられたと思うのです。

今観ると衝撃はそんなには感じないけれど、だからこそ構造の巧みさに驚かされます。

サイレント映画時代の名女優を主演に、その女優を監督したことがある往年の大監督を執事役にキャスティングした上で、
彼らが過去に撮影するも挫折した未完の作品を見捨てられた屋敷の映画館でふたりの観客のためだけに上映する。
それを踏まえた上でのラストシーンを観ると。

近年、スターウオーズやロッキーの最新作や、アドロフスキー監督作品で用いられている"俳優の実人生を作品にリンクさせて深みを増す"手法を、1950年時点ですでに行っている先見性は、まさに"現代的"です。