福福吉吉

ザ・ロックの福福吉吉のレビュー・感想・評価

ザ・ロック(1996年製作の映画)
4.5
アメリカ海兵隊のハメル准将の率いる軍団は兵器庫から化学兵器VXガスを奪取し、次にアルカトラズ島を占領する。ハメル准将は観光客を人質にしてアメリカ政府に金銭を要求し、要求に応じない場合、サンフランシスコにVXガスのミサイルを撃つと脅迫する。脱獄不可能と言われるアルカトラズに侵入するため、FBIウォマック長官は、アルカトラズから脱出したことのあるジョン・メイソンと、化学兵器の専門家のスタンリー・グッドスピードをシールズ(アメリカ海軍特殊部隊)に同行させようとするが...。

ストーリーはテンポよく進んでいき、その上で、ジョン・メイソン(ショーン・コネリー)、スタンリー・グッドスピード(ニコラス・ケイジ)、ハメル准将(エド・ハリス)など多くの登場人物の個性が上手く描かれていて、とても理解しやすくなっていました。

FBI捜査官だけど化学兵器のこと以外、からっきしなグッドスピードとFBIウォマック長官と因縁があり、戦闘や脱獄のプロの元イギリス情報局秘密情報部員(007?)のメイソンのコンビのやりとりはとても対照的で面白かった。戦闘が不安なため、ひたすら喋りまくるグッドスピードと、それを嫌がるメイソンの苦い表情は関係性を上手く表現していました。

アクションが豊富で、逃走するメイソンと追いかけるグッドスピードたちのカーチェイスは迫力満点で街をどんどん破壊していき、ド派手で面白かった。また、アルカトラズ島での戦闘も見応え充分で緊迫感に満ちていました。

一方、敵となるハメル准将はベトナム戦争の英雄で、国に見殺しにされた兵士たちの無念を晴らすという目的で、本作の凶行に至っており、終盤に見せるハメル准将の表情や行動には高潔さが現れており、憎めないキャラクターでした。

最後まで緩むことなく突き進み、時間を感じることなく本作を楽しむことができました。とても面白かったと思います。

鑑賞日:2022年9月15日
鑑賞方法:BS/CS
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