ちゃくろねこ

暴力脱獄のちゃくろねこのレビュー・感想・評価

暴力脱獄(1967年製作の映画)
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元軍人のポール・ニューマンが、刑務所からあの手この手で脱走する。
邦題のせいでB級っぽく思えてしまうけど、まっったくそんなことない名作!
「卒業」「俺たちに明日はない」と同じ67年組で、ニューシネマ前夜な感じ。60年代後半という時代が求めたアンチヒーロー的な、権力や体制やルールに、飄々とした笑顔で反抗し続けたアウトローの話。

前半は結構のんびりしていて、主人公ルークが囚人仲間たちと、ボクシングで友情深めたり、賭けで卵50個食べたりする。面会に来た母親との、会話シーンは秀逸!
後半は脱走→失敗→理不尽な処罰が繰り返されるのだが…
ルークは、囚人仲間に希望をもたらす存在ではあるけど、同時に彼の内面には世の中への絶望感みたいなのがあって、神にさえ反抗しつつも救いを求めているのが、とても哀しくもあり。

助演のジョージ・ケネディが良い◎
あと囚人仲間で出ている若デニス・ホッパー(台詞なし)の、小芝居にも注目。可愛いじゃないか〜!
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