ねぎおSTOPWAR

暴力脱獄のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

暴力脱獄(1967年製作の映画)
4.5
いわゆるニューシネマですね。
刑務所に収監されたルーク(ポール・ニューマン)が主人公。
そもそも軍で功績を挙げたのに、酔ってパーキングメーターを壊しまくって捕まりました。「暇だったから」!
道路補修工事労働を課される訳ですが、そんな華のない舞台なのに面白い!

決して屈しない男!

原作本はあるのですが、ピアソンがだいぶ書き直しました。特にルークを筋の通ったヒーローにするために。
出てくる人物がまたキャラの立った人ばかり。
まずは収監されている仲間たちのボス的役割のドラッグ(ジョージ・ケネディ:この作品で助演男優賞受賞!)、ルークに根負けして仲良くなるシーンや、何故かタマゴ50チャレンジは名シーン!

所長、そして喋らない現場監督ババルガッツ(デニスホッパー)、収容所看守カー(クリフトン・ジェームズ)などユニークな脇役たちはきっちり作り込まれていて素晴らしいです!
脚本賞取れなかったのは残念ですねー。

ここに出演する人々の多くはアクターズスタジオ出身者というのも、映画のリアリティと生々しい迫力に大貢献していますね!

とにかく、急にハイになったように作業猛スピードでこなすところや、土砂降りの天に叫ぶシーンなど素朴なんだけど美しい!



あと映像ですが、とにかく画が綺麗。
当然狙って撮ったらしいですよ。囚人の劣悪な環境との対比。(ちょい前に観たフロリダプロジェクトと同様)
またいちいちカッコいいんですよ、構図。デニスホッパーのサングラスに映る道路で見せるのも、(ちょっとクドイけど笑)いいんですよねー。

・・毎度のことですが、原題COOL HAND LUKEです。