このレビューはネタバレを含みます
美しい紫色の夕暮れ。豊かな麦畑。よく練られた構図。心の機微。明らかに名作だった。
ビルは犬のような季節労働者の暮らしではアビーを幸せにできないから、農場主との生活を寧ろ勧めるんだけど、それでは愛されてないみたいで悲しいよね…。気持ちのすれ違いが非常に切ない。
天国の日々というタイトルは必ずしも皮肉ではなく、妹が郷愁を感じる場所。だからこそ、イナゴ襲来からの大火事からの過剰防衛は悪夢みたいだった🦗🔥
男は殺し合って、女は次の男と連れ立つ。そうするしかないのは分かるんだけど、「野火」の最後のような、男は皆人殺しで女は皆娼婦であるとかいう、貧しい中での虚しい人間観を思い出したりした。