ぱんぴー

モンティ・パイソン/ライフ・オブ・ブライアンのぱんぴーのレビュー・感想・評価

4.0
救世主に間違われた男、ブライアンの適当な発言に大騒ぎする群衆を描いた人間讃歌。

超が付くほどの問題作でして、今でも上映禁止の地域があるほどに、宗教をこれでもかというぐらいに皮肉り、かつその宗教に流される人々も完全にコケにしている。

とにかくブライアンの発言とか行動の全てに勝手に意味を持たせようと群衆がキャッキャ議論しては、勝手にそれぞれの意見から派閥に分かれていくというような、まさに一つの宗教の発生と拡散の縮図みたいなものを観察できます。

しかし、なによりも秀逸なのがラスト。
散々人間そのものをバカにしたようなギャグを連発しておきながら、最後には超が付くほど有名なあの曲をものすごい状況下で歌い上げ、一気に前向きな気分にしてしまうパワーは、さすがモンティパイソンというしかありません。
ため息しか出ない、最高のエンディングだと思います。

どんな批判も気にせずに、ただただ人を笑わせたい、幸せにしたいという純粋な気持ちで作られた映画、ちょっと後ろ向きな気分の時にいかがでしょうか。
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