あしからず

心のともしびのあしからずのレビュー・感想・評価

心のともしび(1954年製作の映画)
4.0
初サーク。メロドラマのお手本のようなメロドラマに感服。百貨店のショーウインドウのように煌びやかながらガラス越しに見てるような客観性がありこんなの撮るってよっぽどのニヒリストか熟練職人では。改心と赦しの物語で宗教的でもあり。
テクニカラーの鮮やかな色彩も含めて非常にアメリカ的な印象だけどサークがドイツ出身というのに驚く。
的確なタイミングに的確な音楽の挿入もまさに「メロドラマ」。落ち葉の使い方なども完璧。とにかく全ての舞台装置に隙がない。暴走ボートのイントロも◎
しかしこの手の映画でカメラに水しぶきがかかる演出は珍しい気が。
50年代の小物やファッションも素敵で、ヒロインが娘じゃなく義母というのも良い。
こんな完璧なメロドラマ撮れるダグラス・サークが異常で面白い
あしからず

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