のら

臨場 劇場版ののらのレビュー・感想・評価

臨場 劇場版(2012年製作の映画)
2.5
秋葉原の無差別連続殺人をモチーフにした事件の犯人が心神喪失で無罪になるという出来事から話が始まる。そしてその事件の弁護士や精神鑑定を行った医師が次々と殺される。その犯人が誰なのかを追っていくのが本作のメインストーリーになっている。

しかし正直な所、この犯人の動機に共感できない。柄本佑演じる無差別連続犯が詐病なのかどうなのか?以前の問題として、銃で肩を撃たれたのに刃物を持って大暴れするという超人ぶりを発揮するしたり、ラストシーンで無差別連続殺人事件の被害者が娘の幻覚見て泣き崩れてしまうなど、どちらが心神喪失しているのか分からない描写が続く。

一番気になるのはクライマックスのきっかけになる出来事が、あまりに具初的なために、浦部による襲撃が起きなかった場合どうなっていたのかが良くわからない。

確信犯で殺し方に計画性があるわりに、その計画のかなりの部分が不確実性の連続なため偶然に頼りすぎている感じがする。全体的にいって、重大事件に対する弁護方法や警察の自白重視の捜査に対する批判がごっちゃになって、結局何が言いたいのかが良くわからない作品になっている。
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