「新感染」で知られるヨン・サンホが手掛けるダーク・サスペンス。
自分の不注意によって起こった娘の失踪で窮地に立たされる牧師を主人公の他に、その妻、近隣に住む元姓加害者、過去にトラウマを持つ刑事等が登場。各々に正義の心と懺悔の気持ちがあり、勧善懲悪に陥らない複雑な人間模様を描き出す。
日本では映画の題材として露骨に宗教が登場するものは少ないけど、例えばアイドルやミュージシャンに対する過剰な依存がトラブルに発展するケースや、政治と宗教が裏で繋がったりと言う根深い問題が存在するのは事実。
何かを信じる心が、自分や周囲の人達を破滅に追い込む怖さを巧みに描いた作品だ。
