『ラストレター』がおもしろかった。
勘違いすれ違いによって生じる距離が、手紙という手段によって縮まる様子、青春の瑞々しさ、時の残酷さが描かれていました。
岩井俊二だったら、
『ラブレター』は、もっと感動するよ〜と教えられて。
確かに、良かったなぁ。
“死んだはずの婚約者に手紙を出したら、なんと返事が届いた”をフックにして、物語は展開していく。
「拝啓、藤井樹さま、あなたは誰ですか?」って。
総合的には、『ラストレター』の方が好みでしたが、ラストシーンにはやはり心を持っていかれました。
「そーゆーとこだったんだ」と、図書カードのあの表現だけでカンカンとつなげるところは、映画芸術でしかできない。
(今は本の管理はバーコードになってるんですって。図書カードの方が情緒あるのに。)
小樽の美しいシーンの数々、役者達の魅力、手紙によるコミュニケーションのトリッキーさを十分に味わいました。
でも、なんか気持ちのモヤモヤは残る。
主人公の抱える後悔、割り切れなさ、悲しみは深く残っていくだろうと。
しみじみ終わるのかなぁと思っていたらの〜
ラストでした。
『ラブレター』が、永く愛される理由がよく分かりました。