しらすごはん

Love Letterのしらすごはんのレビュー・感想・評価

Love Letter(1995年製作の映画)
4.2

『ラストレター』がおもしろかった。

勘違いすれ違いによって生じる距離が、手紙という手段によって縮まる様子、青春の瑞々しさ、時の残酷さが描かれていました。

岩井俊二だったら、
『ラブレター』は、もっと感動するよ〜と教えられて。

確かに、良かったなぁ。

“死んだはずの婚約者に手紙を出したら、なんと返事が届いた”をフックにして、物語は展開していく。

「拝啓、藤井樹さま、あなたは誰ですか?」って。


総合的には、『ラストレター』の方が好みでしたが、ラストシーンにはやはり心を持っていかれました。

「そーゆーとこだったんだ」と、図書カードのあの表現だけでカンカンとつなげるところは、映画芸術でしかできない。

(今は本の管理はバーコードになってるんですって。図書カードの方が情緒あるのに。)

小樽の美しいシーンの数々、役者達の魅力、手紙によるコミュニケーションのトリッキーさを十分に味わいました。

でも、なんか気持ちのモヤモヤは残る。

主人公の抱える後悔、割り切れなさ、悲しみは深く残っていくだろうと。

しみじみ終わるのかなぁと思っていたらの〜

ラストでした。

『ラブレター』が、永く愛される理由がよく分かりました。
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