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狙撃者のcatmanのレビュー・感想・評価

狙撃者(1971年製作の映画)
5.0
1971年公開の怪作。冷酷なギャングを演じる若きマイケル・ケインの冷めた視線が印象的。その筋で人気が高い劇伴はジャジーでグルーヴィなテーマ曲が緊張感を煽り全体のテンションを高めていて素晴らしい。劇中は殆ど音楽が鳴らないので余計にこの曲が醸成する雰囲気が際立つって寸法。ロケ地が多彩で当時のロンドンの空気感も見どころのひとつ。やっぱり全体的にどんよりと暗い印象があるよね。同じタイミングで公開された「ダーティハリー」の舞台、サンフランシスコとは実に対象的。個人的にはシニカルな諜報員ハリー・パーマーの方がケインの魅力をより深く感じるけど、本作の殺し屋ジャック・カーターも見事なハマり役。ブラボー!
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