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メアリー&マックスのmarohideのレビュー・感想・評価

メアリー&マックス(2009年製作の映画)
3.5
 クレイアニメ、音楽、ナレーションの三本柱がしっかりと作品を支えており、惹き込まれる世界観だった。
 特にナレーションが良い。個人的に映画でのナレーションが好きだというのもあるが、一歩引いた第三者的な目線が文通というテーマのもつ独特の距離感を覚えさせる。

 ユーモラスな人形たちの表情とは裏腹に思った以上にポンポンと人が死ぬのに驚いた。逆に言えば、クレイアニメだからこそ許容できたストーリー展開だったかもしれない。このあたりのバランスも上手い。

 終始苦味のある物語だが後味は軽やか。これは弦楽を取り入れた軽快な音楽の影響が大きいと思う。ペンギン・カフェ・オーケストラという楽団を知れたのは収穫だった。
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