甘味

メアリー&マックスの甘味のレビュー・感想・評価

メアリー&マックス(2009年製作の映画)
4.5
愛するジャン=ピエール・ジュネ監督が「憎たらしいほどの傑作!」と絶賛してたのもあって以前からずっと観たかった本作、やっと、やーっと初鑑賞。

これはあかん。めっちゃ泣いたわ。
ここまで真っ直ぐに発達障害を描いたアニメ観た事ない。純粋に人間ドラマとして素晴らしすぎる。

監督のアダム・エリオットが持つ20年来のペンパルがアスペルガー症候群で、そこから着想を得た物語とのことだけど、監督自身も生まれつき身体の一部が震える障害があると知り、本作が放つ唯一無二の作家性にとても納得がいった。
歪な面白さを持つ独特の芸術性、そして孤独で悲しくてただただ辛いシビアな現実の中に見出す優しさ、美しさ。

ジュネに「憎たらしいほどの傑作」と言わしめた理由がよく分かった。これは誰にも真似出来ないわ。
綺麗事なしの世界で密かに起こる奇跡。美しいなぁ。観られて本当に良かった。
甘味

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