イチロヲ

スペースバンパイアのイチロヲのレビュー・感想・評価

スペースバンパイア(1985年製作の映画)
3.5
ハレー彗星の探査船によって運ばれてきた異星人が、男を誘惑する女形の宇宙吸血鬼となり、人類を脅かし始める。コリン・ウィルソンの小説「The Space Vampires」を映像化している、エロティック・ホラー。

筆者は原作を読んでいないが、同作者のアウトサイダー・シリーズやオカルト研究本を読んでいるので、「ああ、こういう話作りそうだなぁ」と妙に納得できてしまう。「性的欲情を刺激してくる存在」を人類最大の敵にしているところが彼らしい。

女形に変化した吸血鬼は、女の色香を武器にして男を誘惑。捕まえられた男は精気を吸いとられ、干物人間(=走るゾンビ)にされてしまう。干物人間の特殊造形が素晴らしく、エクソシスト要素にも興奮することができる。

吸血鬼役を演じているのは、当時二十歳のマチルダ・メイ。見目麗しい女体美を、ありがたく拝ませてもらえる。表面的に見るとおバカ映画だが、当事者になりきってみると、かなり恐ろしい内容だということが分かる。
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