LEONkei

出発のLEONkeiのレビュー・感想・評価

出発(1967年製作の映画)
3.7
出来ると思った事しかやらないのか、或いは出来ないかもしれないがやってみるか。

例え叶わなくても本当にやってみたいと思うなら、やってみる事が尊いと言うことなんだと。

『出発』を〈しゅっぱつ〉と読むのではなく〈たびだち〉と読ませ、孤高の青年は社会の厳しさに戯れ葛藤し一直線に疾走する。

ヌーヴェルヴァーグの香りを感じさせる映像とシンメトリーな構図は美しく、時折りハッと息を呑むシーンで現実に引き戻される。

主人公の刺々しい不安定な感情は自己中心的で困惑するが、重なる会話や奇天烈な行動に惑わされながらも強い意思を感じる。

思い通りにならない人生も生き続けていれば、様々な経験を積み重ね人間は必ず成長する…、ある時、ふっと気づく。

尊さを知れば、優しさが生まれる..★,
LEONkei

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