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出発のmimicotのレビュー・感想・評価

出発(1967年製作の映画)
3.7
ブリュッセルの街なかを走り抜けるポルシェがカッコイイ
モノクロ映像と、ジャズのメランコリックな響きがムードを盛り上げます。

何が何でもポルシェを手に入れたい、レースのことしか頭にないマルク(ジャン=ピエール・レオ)
そこまで夢中になれることがあるって素敵なことだと思うけど、会話の妙とオーバーアクションは未成熟で見ていて疲れる。

場面に見入っていると、次の瞬間パッと別の映像に変わるカット割りの斬新さ。
真っ二つに分かれたオースチンの車体が合体していくスタイリッシュな演出!
そしてマルクとミシェルの間に芽生える小さな蕾。
綿菓子のような甘さに触れたなら...新しい一歩を踏み出せるかな。

イエジー・スコリモフスキ監督によるマルクの青春成長物語。
マグリット・デュラスはカンヌ映画祭上映時に本作を観て熱狂したそうですが、バッファロー66のヴィンセント・ギャロもきっと好きだとわたしは思う。
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